FXのこわい言葉
FXをやったことがないときから聞いたことがあった、強制ロスカットという言葉
借金することになるのか？とか初心者にとっては漠然と不安を抱かせるこの言葉の意味や実際に起こりうるのか、起きたらどうなるのか解説していきます
強制的なロスカット
そもそもロスカットとはどういう意味なのかというと、日本語でいうと損切りです
損が出てしまったポジションを決済してしまって損失を確定させることです
強制でないロスカットはどのトレーダーも普段からやっていて、エントリーしたあと自分が想定していた値動きにならなかった場合はロスカットによって損失を必要最低限に抑えています
これが強制的に行われるのが強制ロスカットです
自分で売買注文を出していないのに証券会社のルールに従って勝手にポジションが決済されます
自分の意志とは関係なくかってに売買が行われると聞くと怖く感じますが、一応トレーダーを守る（ことによって証券会社）を守るための処置です
どんな条件で強制ロスカットが起きるのか見ていきましょう
どういうときに強制ロスカットになるのか
僕がつかっているみんなのFXという証券会社では証拠金維持率が100%以下になると強制ロスカットが行われます
証拠金維持率とは純資産/必要証拠金で算出される数字で、簡単にいうと自分が持っているポジションに対して、証券口座にいれているお金がどれくらいあるかという数字です
FXは通常25倍のレバレッジがかけられるので、自分が持っているポジションの金額が証拠金の25倍以上になると証拠金維持率は100％を下回ることになります
エントリーするときには当然証拠金維持率100％以上になる量までしか売買ができませんが、含み損が増えていくと証拠金が減っていくので徐々に証拠金維持率が下がっていきます
これをそのままにしておくと、いつかは証拠金維持率が100％を下回ってしまいます
証拠金維持率が100％を下回るというのは証拠金×最大レバレッジ25倍でも本来持つことができないポジションをもっていることになるので、トレーダーとしては無理をしている状態になります
このような状態を放置しておくと最終的には口座のお金がマイナスになって借金をした状態になります
このような状態はトレーダーにとってよくないのはもちろん証券会社としてもお金の回収が面倒だろうと想像できます
そういうわけで各証券会社は自分たちの利益を守るために強制ロスカットを設定していると個人手kには思っています
必ずしも強制ロスカットが発動するわけではない
強制ロスカットは、トレーダーに優しい仕組みのように思えますがいつでも確実に設定された証拠金維持率でロスカットされるわけではありません
普段のトレードでもたまにあるように、あまりに値動きが急激すぎると値がすべって本来強制ロスカットが発動するレートよりも不利なレートで決済されてしまうことがあります
なのでギリギリのラインともいえる強制ロスカットだけに自分の命綱として頼るのは危険です
自分でエントリーと同時に逆指値を入れておいて、自分で損失をコントロールすることがとても大事です
強制ロスカットにならないためにはどうすればいい？
先ほども書いたように強制ロスカットはたいてい証拠金維持率が一定の値を下回ると発生します
なので、証拠金が取引量や損失額に対し余裕がある状態にすることで強制ロスカットをさけることができます
取引量を抑える
取引量を証拠金に対して小さくすれば当然最初の証拠金維持率が高くなるので、多少の損失では強制ロスカットされなくなります
証拠金を追加する
これは正直おすすめできない方法ですが、証拠金を追加することでも証拠金維持率は高まるので強制ロスカットを回避することはできます
ですが、含み損が増えているという冷静ではいられない状態で証拠金を追加することは無謀なナンピンなど誘発することにもつながり、さらなる負けにつながります
最初に準備した証拠金だけでやりくりすると決めて、もしロスカットしてしまったら一度頭を冷やして再出発するのがいいと思います
強制ロスカットのよくある質問
強制ロスカットとは具体的に何ですか？
強制ロスカットとは、トレーダーが自分で損切りをしなくても、含み損が一定の基準を超えた際にFX業者が自動的にポジションを決済する仕組みのことです。証拠金維持率が基準値を下回ると、自動的に決済されることでそれ以上の損失拡大を防ぐ役割があります。
どのような状況で強制ロスカットが発動しますか？
強制ロスカットは、保有ポジションの含み損が大きくなり、証拠金維持率が業者の定める基準（例：100％や50％など）を下回ったときに発動します。つまり、証拠金に対してポジションが大きすぎる場合や、急な値動きが起きたときに発動しやすくなります。
強制ロスカットが必ず発動するわけではないのですか？
値動きが非常に急激な場合、システムの遅延やスリッページによって、設定された基準を下回っても即座に決済されないことがあります。その結果、想定よりも不利な価格で決済される場合があり、必ずしも予定通りに発動するとは限りません。
強制ロスカットによって借金になる可能性はありますか？
相場が急変した場合、強制ロスカットが間に合わずに口座残高がマイナスになることがあります。その場合、追証（追加の支払い）が発生し、借金になる可能性があります。ただし、ゼロカットシステムを採用している海外FX業者では、口座残高がマイナスになっても借金を負うことはありません。
強制ロスカットを避けるためにはどのような対策がありますか？
ポジションサイズを小さくし、証拠金維持率に余裕を持たせることが重要です。また、追加証拠金を入れることで維持率を上げる方法もありますが、ナンピンのようにリスクが増す場合もあるため注意が必要です。最初に決めた資金内で取引するルールを守ることが効果的です。
証拠金維持率とは何ですか？
証拠金維持率とは、有効証拠金を必要証拠金で割った値に100を掛けた割合（有効証拠金 ÷ 必要証拠金 × 100％）のことです。取引口座の安全性を示す指標であり、維持率が高いほど余裕を持ってポジションを保有している状態といえます。
取引量を抑えるとどのような効果がありますか？
取引量を抑えることで、含み損が発生しても証拠金維持率が急激に下がりにくくなります。結果として、強制ロスカットの発動リスクを低減でき、損失をコントロールしやすくなります。初心者はレバレッジを抑えた取引を心がけるとよいでしょう。
急激な値動きのとき、強制ロスカットは不利なレートで決済されることがありますか？
はい。市場が急変した際にはスリッページが発生し、意図しない価格で決済される可能性があります。この場合、予定していたよりも大きな損失が発生することがあります。強制ロスカットに頼るのではなく、自分で逆指値を設定しておくことが安全です。
証拠金を追加することは有効ですか？
一時的に証拠金を追加することで証拠金維持率を高めることはできますが、根本的なリスク管理の改善にはなりません。含み損が大きい状態で資金を追加するのは、損失を拡大させる原因になることもあるため、安易に行わないほうが良いでしょう。
初心者トレーダーが強制ロスカットを避けるために意識すべきことは？
まずはポジションサイズを小さく保ち、証拠金に対して余裕を持つことです。さらに、エントリー時に必ず逆指値（損切り注文）を設定し、自分で損失をコントロールする習慣をつけましょう。強制ロスカットに頼らず、自分で資金を守る意識を持つことが大切です。
強制ロスカットのまとめ
強制ロスカットは、証拠金維持率が一定の基準を下回った際に、自動的にポジションを決済して損失の拡大を防ぐ仕組みです。トレーダーが自分で損切りをしなくても資金を守る役割を持ちますが、相場の急変時には想定よりも不利なレートで決済されることもあり、完全に安全というわけではありません。
強制ロスカットを避けるためには、ポジションサイズを抑え、証拠金に余裕を持たせることが基本です。また、逆指値注文を活用して自分で損失を限定することも重要です。証拠金の追加で一時的に維持率を上げることは可能ですが、根本的なリスク管理の改善にはなりません。
最終的には、「強制ロスカットに頼るのではなく、自分で損失をコントロールする」という姿勢が大切です。適切なリスク管理と冷静な判断を心がけることで、長期的に安定したトレードを続けることができます。
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