某知恵袋にこんな質問ありました
FXについて質問です。デイトレードをしてるんですけど、29日から今日までの、勝敗が16戦中1勝15敗でした。 あり得ないくらい勝てないです。自分は15分足、1時間足、4時間足、日足を見て、取引を行います。 SLは平均的に20PIPSほど。TPは30PIPSほどに設定しています。 現在使用しているインジケーターはありません。売買判断は、MTF分析のみです。 FX歴は4年ほどになります。どうして、これほど勝てないのでしょうか。チャートはこれまでに、10000時間ほど見てきました。 それこそ、風呂に入る時、ご飯を食べる時、トイレに居る時、など、夢の中でもチャートを見てきました。 それでも、全く勝てるようにならず、4年間のトータル損益はマイナス570万円です。 自身はADHDがあります。どのようにしたら勝てるようになるのでしょうか。不束者ですが、何卒ご教授して頂ければと存じます。 宜しくお願い致します。
負ける人の特徴を知れば、勝てるトレーダーになれる!かも?
約2週間で16戦15敗は負けすぎ
この質問の投稿が12/1なのでおそらく11/29からの3日間で16戦15敗ということのようです
デイトレードと本人がいってるので、トレード頻度自体はまあ普通かなという感じです
SL(stop loss=損切り)は平均的に20pips、TP(take profit=利益確定)は30pipsほどということなので、肉を切らせて骨を断つ的な、細かい負けは許容して一撃で稼ぐみたいな方法ではなく、勝率高めでこつこつ稼ぎたいという手法のようです
そういうトレード手法なのであれば1勝15敗は負けすぎで、作戦失敗といえます
あくまで16戦15敗は3日間のトレード結果だけの話なので常にここまで低い勝率ということではなく、11/29からの週でいつもより負けが込んでしまって知恵袋に書き込んだという感じではないかと推測できます
たまたまこの週だけ運悪く負けが込んでしまっただけだと楽観的結論で終わらせてしまうこともできますが、超単純化して考えるとFXなんて上がるか下がるかの2択で適当に売りで入るか買いで入るかを選んだとしても1/2で勝てるはずのゲームなのです
ですが、9割の人が負けるゲームといわれているのはトレーダーの心のトラップに多くのトレーダーがまんまとかかってしまうからです
特にこの質問者はどっぷりガッツリ罠にかかってしまっているようなので、どんな罠にかかっているのか考えてみましょう
判断はMTF分析のみ!?
売買判断はMTF分析のみと書かれていて、15分足、1時間足、4時間足、日足を見ていることはわかりますが、それぞれのチャートをどう分析しているかは書かれていません
何もインジケーターは使っていないということですが、自分でトレンドラインや水平線は引いていると考えて、トレンドの方向やレンジブレイクなどの見極めをしてトレードしているんじゃないかと思います
さて、この方法に16戦15敗の原因があるのでしょうか
個人的には常に一定の規則に従って表示されるインジケーターを1つは使った方がいいんじゃないかと思います
水平線やトレンドラインはトレーダーが少しは主観を入れつつ引かざるを得ません
なので少し安定性に欠けるところがあると思います
一方、アプリが計算してアウトプットしてくれるインジケーターは常に一定の規則でチャートに描画されます
なので何度もトレードを繰り返した後のデータとしてより正確な分析を行うことができます
水平線やトレンドラインを使った分析をしているのではないか、というのは僕の単なる推測ですがインジケーターを使っていないということなので、1個1個のチャートの分析は自分の主観で行いそれを複数の時間足で比較し、総合した結果でトレード判断をおこなっているということだと思います
MTF分析自体は、重要な分析でこれをやっているのはいいことなのですが、各時間足の分析を主観でやっていると、例えば日足で行った分析結果に短期足の分析が引っ張られてしまう可能性があります
それぞれの分析は独立したものとして行ったうえで、それらを総合的に判断するときにも明確な一定の基準(例えば長期足が上昇で、短期足が下降中ならロングとか)を持って、これを淡々と繰り返すということが必要だと思います
結構歴長いなー、ってそんな負けてんの!?
質問者さんのFX歴は4年とのことでなかなか長い歴です
(ここまで偉そうに書いてきましたが僕より長いです)
チャートを見ている時間も10,000時間とのことで単純計算で1日7時間チャートを見てることになります
めっちゃチャート見てます
これってどんな感じでチャートみてるんでしょうね
常にトレードのために見てるんでしょうか
だとしたら少し長すぎる気がしますね
勉強のために前日のチャートを見て自分のトレードを振り返ったり、新しい手法をバックテストしたりとかそういう時間を含めて1日7時間ならいいと思いますが、ずっとエントリーしたり決済するタイミングを見計らうためにチャートをじーっと見てるならやめた方がいいでしょう
まず、集中力が持ちません。あと、安定した判断ができません
1日のうちの5時間くらいチャートを見続けたところでエントリーチャンスっぽい値動きをしたときと、フレッシュな状態で同じ局面を迎えた時の判断は同じでしょうか?
たぶん違うと思います
もしすでに5時間チャートを見続けた状態で、その日始めてのエントリーチャンスが来たら、ちょっと根拠が弱くても僕ならすぐに飛びついてしまいます
特に”インジケーターの数値がいくつになったら”みたいなかっちりしたルールがない場合はこの傾向は強まります
メジャーな通貨ペアが値動きが活発になる日本時間の21時とかから早朝までトレードしてるんだとするとさらにやばいですね
判断力が鈍りに鈍った状態でトレードしてしまうことになります
次に負けてる額の話ですが、4年で570万円とのことです
結構負けちゃってますね
1年あたりでいうと僕も近いくらいのペースで負けたことはあるのでこんなふうになっていた可能性は自分にもあるのですが、4年で570万円負けるまで続ける前にFXはやめました
質問者さんはコンコルド効果というものにはまってしまってるかもしれません
コンコルド効果とは、簡単に言うとこれまでについやしたコストがもったいなくて後に引けなくなっている状態ですね
質問者さんにとっての570万円がどの程度の金額なのかわかりませんが、普通の人なら失ったら結構ショックな金額です
ですが、FXをやめるか少なくともいったん冷却期間を設ける期間が必要な気がします
負けを取り返そうとする心理はトレードには邪魔でしかありません
いったんリセットして、また一からコツコツ積み上げるんだという気持ちにならないとこれからも負けがこんでしまうでしょう
ADHDとFXの関係性
質問者さんはADHDを持っているそうです
ADHDとは注意欠陥・多動性障害とも呼ばれる神経行動学的な障害です
特徴としては注意力不足・落ち着きがない・考えずに行動することが多いというものがあげられます
- 特徴:
- 注意力不足: 簡単に注意を散漫にする、細かいことに気をとられやすい、タスクを完成させるのが難しいなどが含まれます。
- 多動性(Hyperactivity): 落ち着きがなく、座っていることが難しい、落ち着きがない印象を与えることがあります。
- 衝動性(Impulsivity): 考えずに行動することが多く、後で考えることなく行動することがあります。
- 診断:
- ADHDは、専門の医師や精神科医によって診断されます。診断には特定の基準や評価尺度が使用され、症状の継続や影響の程度などが考慮されます。
- 種類:
- ADHDには3つの主なサブタイプがあります。
- ADHD-注意欠如型(ADHD, Predominantly Inattentive Presentation): 注意力不足が主な特徴。
- ADHD-多動性・衝動性型(ADHD, Predominantly Hyperactive-Impulsive Presentation): 多動性と衝動性が主な特徴。
- ADHD-混合型(ADHD, Combined Presentation): 注意力不足、多動性、衝動性が混在する。
- ADHDには3つの主なサブタイプがあります。
- 原因:
- ADHDの具体的な原因ははっきりしていませんが、遺伝的な要因や脳の発達に関連する要因が関与していると考えられています。
- 治療:
- 薬物療法: 制御された薬物が注意力や衝動性の管理に使用されることがあります。
- 行動療法: 指導者やカウンセラーとのセッションを通じて、対人関係の向上や学業の成功に焦点を当てることがあります。
これは完全に僕の私見なのですが、ADHDと健常者の間に決定的な違いというか隔たりがあるわけではないと思っています
怒りっぽい人、愛嬌がある人などひとそれぞれ個性や特徴があります
その個性は人の性格を構成する成分の配合の一部が飛びぬけてそれが特徴として認識されます
ADHDの人も、いろんなことに興味をもったり衝動的に行動する成分が他の人より突出しているために、そうでない多数派がつくる今の社会の中では”障害”として扱われているに過ぎないと思います
ADHDの人のADHD的特徴にも個人差があると思うので、一概には言えませんが、FXトレードには不利に働く可能性はあると思います
- 注意散漫とトレード判断:
- ADHDの注意散漫な特徴がある場合、トレードの判断に影響を与える可能性があります。取引に必要な情報を見逃す、計画を実行するのが難しい、短期の判断が支配的になるなどが考えられます。
- 衝動的な取引行動:
- ADHDにおける衝動性が高まることがあり、これが急激な取引判断やトレードの実行につながる可能性があります。計画や分析を欠いたままに取引することで、リスクが増す可能性があります。
- 持続的な注意力の維持:
- 長時間の市場観察や取引に必要な持続的な注意力が難しい場合があります。市場の変動や情報の流れに敏感に対応する必要があるため、これが影響を及ぼす可能性があります。
- ストレスと感情のコントロール:
- 変動する市場やトレードの結果に対して感情的になりやすい傾向があるかもしれません。損失や利益に対する適切な感情のコントロールが難しい場合があります。
- トレードルールの守宣:
- ADHDの方は、トレードのルールや計画を守ることが難しい場合があります。これはトレードにおいては一貫性を保つ上で重要です。
個人的に、衝動的な取引行動はFXトレードで安定した成果をあげるには不利だと思います
トレードにはポジポジ病というものがあります
ネットスラングのようなもので実際にそんな病気があるのではないですが、要はトレードをやっているといいタイミングかどうかも関係なくポジションを持ちたくなる時がくるのです
こういった衝動がADHD出ない人より強くはたらくのであれば、ADHDの人はFXトレードにおいてより不利だといえます
もちろん、これらの5つの症状はADHDと診断されていないトレーダーにも起こりうることです
5つの症状を抑え込むための自分にあった方策を考えて、実行することはADHDかどうかに関係なく有効なトレードを安定させる方法だと思います
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