ローソク足チャートでローソク足とローソク足の間にできた空間のこと
あるローソク足の終値と次のローソク足の始値は一致するが、日本株の日足の場合、夜間や土日など市場が閉まっている間に要人発言などの大きな値動きにつながる大きなニュースがあるとローソク足が上下に離れた状態になる
上窓、下窓
上窓とは、ローソク足が間隔を開けて上方向に離れてしまっている状態のこと
下窓は上窓とは逆にレートが下落してローソク足が離れている状態
FXで窓開けが起きる理由
常にどこかしらの市場が開いているFXのマーケットでは窓開けが起こることは珍しいが、窓開けが起きるのか理由は、以下2つが考えられる
- ファンダメンタルズ
- 主要取引所が閉まっているときのトレード
ファンダメンタルズ
ファンダメンタルズとは、FXで注目される経済指数の発表や要人発言のこと
アメリカの失業率や就業者数などの雇用統計指標やFOMCでの要人発言は影響が大きい
雇用統計やFOMCの要人発言は平日の日本の夜中、なのでロンドン時間やニューヨーク時間の中で行われるが、土日に要人発言がある場合もある
他にも、地政学的リスクの発生や重要な議論の結果が出ることもある
これらのイベントは、市場にインパクトを与える
このような場合はウェリントン市場など、主要な市場でのトレードが可能となったタイミングで多くのトレーダーの注文・決済が集中し、大きく相場が動く
主要取引所が閉まっているときのトレード
市場にインパクトがなくても窓開けが起きることがある
土日は主要取引所が閉まっているが、中東のバーレーン市場は開いているため
つまり、土日に行われるバーレーン市場でのトレードで、相場が大きく変動すると窓開けが起きる
また、土日の相場変動によって週明け月曜日は小さな窓が開く場合が多々ある
窓埋め
窓が開いたらその後”窓埋め”という値動きが見られることがいうものがある
なぜか”窓閉め”ではなく”窓埋め”
窓埋めとは、窓が開いたらその空間を埋めるようにレートが動くこと
例えば前日100円だったレートが次の日の寄り付きで上窓を開けて110円を付けた場合、その後100円~110円の空間を埋めるようにレートが下落する動きが窓埋め
この動きを狙って、上窓が開いたら売り、下窓が開いたら買いと逆張りをする手法も存在する
窓埋めが起きる理由
窓を開けたら窓埋めする確率は80%以上あると言われている
なぜこのような高い確率で窓埋めが起きるのか
その理由は以下の2つが考えられる
- 窓埋めを狙った逆張りのポジションを持つ
- 窓開け時にポジションを決済するトレーダーが多い
窓埋めを狙った逆張りのポジションを持つ
窓埋めされる確率は高いという認識は多くのトレーダーが持っている
そのため、窓が開いたら窓が閉まることを見込んでポジションを持つトレーダーが多い
上値抵抗線やキリのいいレートなど他のトレーダーが意識するレートや値動きはそれを想定したトレーダーが多くなるので、より想定通りになる可能性が高い
窓が空いて相場が少しだけ戻った段階でも、「やはり窓を埋めている」と考えて窓を埋める方向にポジションを持ちやすくなる
結果的に、窓埋め方向に相場が動く圧力が続き、最終的には窓を埋めることが多い
窓開け時にポジションを決済するトレーダーが多い
例えば上窓を開けた時に、前の日から買いポジションを持っていたトレーダーにとってはすでに目標利益を達成していたとしたら利確するのは当然のこと
また、売りを持っていたトレーダーにとっても大きく上にレートが動いているので多くのトレーダーの損切りがささっている可能性がある
また、買いポジションを前日からもっていてまだ目標利益に達していない場合でも上記の窓埋めを意識するパターンが働きいったん決済する動きになりやすい
これらが売り圧力となって働き、窓を埋めに行く動きにつながっている
窓埋め狙いは禁止?
窓が開いたら、窓埋め方向にポジションを持つ窓埋めトレード
勝率は高いと言われているが、実は海外FX業者の中には窓埋めトレードを禁止にしている場合もあり、窓埋めを狙ったトレードのみを繰り返していると注意されてしまうケースがあるらしい
窓埋めトレードの注意点
FXの窓埋めを利用したトレード手法はシンプルなため、簡単に勝てそうに見える
しかしFXの窓埋めを利用してトレードをする際には、注意すべきことが3つある
- 週明けから9時までに取引する
- 窓が埋まらないこともある
- 窓開けは必ず起きるものではない
短時間で取引する
取引において窓埋めトレードをする際の注意点の1つ目は、短時間で取引すること
例えばFXで土日のニュースで窓が開いた場合は週明けから9時くらいを目安に取引しなければならない
早朝から9時までの期間でないと、窓開け→窓埋めムーブにしっかり乗ることが難しくなる
9時以降は日本市場が開くため、経済指標発表など窓開け以外の要素が加わってきて想定外の値動きをすることがある
そのため、窓埋め狙いで早朝にエントリーしたとしてもポジションは早めに決済するようにして、長く保有しないようにする必要がある
株の場合でも寄り付きで窓が開いて数時間で決着をつけるつもりでトレードする必要がある
自分より長期の時間足でトレードしているトレーダーにとっては自分が意識している窓は大した値動きではなく、前日から続いているトレンドの勢いが勝ることもあるため、長いは無用
窓が埋まらないこともある
取引において窓埋めトレードをする際の注意点の2つ目は、窓が埋まらない時もあること
窓開けが起こると高い確率で窓埋めが発生するが、窓が埋まらず元の相場に戻らないことも当然ある
この場合、窓埋めを期待して逆張りのエントリーをしているトレーダーは損失を生んでしまう
そのため、窓が開いた後は窓が埋まるだろうと決め込んでいると、非常に危険
窓埋めトレードも他のトレードと同様、窓が埋まらなかった場合はどうするかを先に考えてからエントリーする必要がある
窓開けは必ず起きるものではない
FX取引において窓埋めトレードをする際の注意点の3つ目は、窓開けは必ず起きるものではないということ
窓埋めと同様に、週明けに毎週必ず窓開けが起きる訳ではない
先ほど書いたように、株の場合窓開けは金曜日の終値と月曜日の始値の乖離を表している
そのため、金曜日から月曜日にかけて相場が大きく動かなければ、窓開けは起きない
窓開けのみを待ってトレードをしているとトレードチャンスがとても少なくなってしまうのでメインは他の手法で、たまに窓が開いたら少しトレードを検討するというくらいの使い方がいいかもしれない
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