FRB議長が変わると、株式市場は大きく動くのでしょうか。
MarketWatchの記事では、ケビン・ウォーシュ新FRB議長の初会見をきっかけに、過去のFRB議長と株価の関係を振り返っています。
結論から言えば、FRB議長はもちろん重要だが、株価を本当に大きく動かすのは、その時代に起きている経済イベントや危機であるという内容です。
たとえば、大恐慌、1970年代のインフレショック、1987年のブラックマンデー、コロナショック、40年ぶりの高インフレなど、FRB議長はそれぞれまったく異なる環境で政策判断を迫られてきました。
そのため、単純に「この議長の時代は株価が上がった」「この議長の時代は悪かった」と比較しても、議長本人の影響だけを切り出すことはできません。
今回のウォーシュ氏も、トランプ大統領からは利下げ期待を背負う一方、インフレ率は依然として高く、すぐに金融緩和へ動きにくい状況です。市場はウォーシュ氏の発言やFRBの情報発信姿勢を細かく見ていますが、記事は「新議長だから相場が決まる」というより、インフレ、景気、金利、政治圧力といった複数の要因のなかでFRBがどう動くかが重要だと示しています。
また、パウエル前議長の時代には、コロナ対応、急激な利上げ、その後の金利正常化などを背景に、FOMC当日のS&P500は大きく変動しやすい傾向がありました。特に2024年以降は、FOMC当日の前半に株価が上がり、記者会見が始まる午後に売られるパターンも見られたとされています。
この記事から読み取れるポイントは、FRB議長の名前だけで投資判断をするのは危険ということです。
新議長の発言は短期的な株価変動の材料になります。しかし、中長期では、インフレ率、景気後退リスク、企業業績、長期金利、政策金利の方向性といった環境の方がはるかに重要です。
ウォーシュ氏の初会見も市場の注目イベントではありますが、投資家としては「誰が議長か」だけでなく、その議長がどんな経済環境で、どのような制約のもとで政策を判断しているのかを見る必要があります。


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