ETF 株・FX用語集 メリット、投資信託との違いとは

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ETFとは、証券取引所に上場し、株価指数などに代表される指標への連動を目指す投資信託で、
“Exchange Traded Funds”の頭文字をとってETFと呼ばれている
日本語で上場投資信託と呼ばれることもある

連動する指数は株式だけでなく、債券、REIT(リート)、通貨、コモディティ(商品)の指数もある

日本の証券取引所に上場しているETFであっても投資先は日本だけでなく海外にまで広がり、投資しにくい国と地域と資産に手軽に投資ができるようになってきている

ETFに似ている商品として投資信託にインデックスファンドがあるが、 ETFは、そのインデックスファンドが金融商品取引所に上場しているようなイメージ

ETFもインデックスファンドも運用の目的は同じで、指数の動きに連動する運用成果をめざす、指数連動型の投資信託である

ETFを扱うファンドでは対象指数と同じ銘柄・比率で株式や債券を保有する方法や、定量的な分析によってその株式や債券の保有比率を工夫する方法、また、派生商品を使う方法を用いて、指数の動きに連動する運用成果を出すことを目指している

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代表的なETF

代表的な商品として、東証株価指数(TOPIX)に連動するETFがある
TOPIXとは、東京証券取引所によって発表される、東証第一部の全銘柄の動きを反映した株価指数のこと
このTOPIXに連動するETFは、TOPIXの値動きとほぼ同じ値動きをするように運用される
つまり、このETFを保有することで、TOPIX全体に投資を行っているのとほぼ同じ効果が得られる

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ETFの特徴

簡単に分散投資ができる

ETF投資は比較的少額で指数を買うのと同じ効果が期待できる

自分で東証株価指数(TOPIX)に連動する株式投資を行なおうとする(=TOPIXの全銘柄を買う)と、数十億円単位のまとまった資金が必要になるが、例えば上場TOPIX(1308)の場合、ETFの価格が2,050円程度(2023/2/25のレート)、売買単位が100口単位なので20万円程度で購入が可能

上場TOPIX(1308)の保有で、TOPIXを構成している約2,000銘柄に分散投資した場合と同じリスクの分散効果が期待できる

また米国ETFの場合、単位が1口、価格が数百ドルのものが多いためより少額で株式指数への投資が可能

なぜ分散投資をするのか?

例えば、100万円で株式を購入する場合を考えてみる

100万円でA社の株式を購入したとする
購入時点では、A社株式は一株1,000円だとすると、1,000株購入できる
このA社株式は半年後にはもしかしたら一株2,000円になるかもしれない
そうなると100万円が200万円になる

一方、多数の銘柄に投資をした場合、全投資銘柄の株価が2倍になるという可能性は、個別銘柄の投資よりは低いと思われる

逆に次のようなパターンも考えられる

100万円でA社だけの株式を購入して、A社が倒産すると100万円の投資分はほとんどなくなってしまう

ところが、同じ100万円をA、B、Cの3社の株式を約33万円ずつ投資をしたら、その内A社が倒産してもB社とC社に投資をした分約66万円は残る(投資後の値動きは考慮していない)
更にこれが3社だけでなく日経平均株価の225社の株式を購入したとすると、1社が倒産しても残りの225社中224社の株式分が残る
しかも残った224社の銘柄の中には値上がりする株が多ければ、利益がでることになる

このように投資先を分散することでリスクを分散することができるという考え方が分散投資の根幹にはある

このことを指して、卵を一つのかごに盛るな(Don’t put all eggs in one basket)という資産運用のことわざがある

ETFは保有費用が安い

ETFの取引と保有について、”売買コスト”と”保有コスト”の2種類のコストがかかる

売買コストは株式と同じ売買委託手数料のこと
この手数料が最近低下してきているので売買委託手数料の負担も軽くなり、手軽に投資できるようになってきた

保有コストは、主に信託報酬のこと
ETFは、普通の非上場の投資信託に比べ信託報酬が安いと一般的に言われている
ETFは、普通の非上場の投資信託とは異なり、販売会社への手数料やそのファンドにかかる事務費用(運用報告書の印刷費等)が安価であることから管理コストが安くなる傾向にある

ETF同士の比較でもこれらの保有費用を比較し、安い銘柄を選ぶことは重要

信託報酬

毎日一定の率でファンドの信託財産から間接的に差し引かれる運営費用のことで、内訳は運用会社の運用にかかる費用と、信託銀行が投資信託の資金を管理する際の費用、販売会社の販売等にかかる費用(ETFにはかからない)の3種類
新聞やウェブサイトで公表されている基準価額はこの信託報酬が差し引かれた後の金額

値動きがわかりやすい

ETFは指数の動きに連動するように運用されているので、値動きがわかりやすいのが特徴
ETFの市場価格は、その一口当たり純資産価値(基準価額)をベースに今の指数の動きを折り込んで投資家が売買するので、おおむねその市場価格も指数に連動していく

そのためETFの価格変動は対象指数の動きで説明ができる
例えば、日経平均株価や東証株価指数(TOPIX)の場合、テレビのニュースの最後に現在の価格が報道されるなど身近に情報を得られることから値動きを把握しやすい
(当然証券会社のアプリでもチェック可能)

いつでも売買できる

取引所の取引時間中であれば、いつでもETFの売買が可能

普通の非上場の投資信託は、1日1回その日の終値で基準価額が算出され、その基準価額で1日1回の設定解約しかできない

一方ETFは株式と同じように指値注文や成行注文で相場を見ながらリアルタイムで売買できる
ただし、1日に何回も売買を重ねると、その分売買委託手数料等がかかってしまう場合があるので注意が必要

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ETFの仕組み

ETFは、運用の仕組みとして現物拠出によるETFと、現物拠出によらないETFがある

現物拠出型ETF

株式拠出型ETFではまず、指定参加者(証券会社や機関投資家など)が市場で買い付けた現物株の集合(現物株の詰め合わせ)を運用会社に渡し(拠出し)、それをもとに運用会社がETFを設定し、指定参加者は、運用会社からETFを持っていることを示す”受益証券”を受け取る

簡潔に言えば、指定参加者は、持っている現物株詰め合わせと、ETFを交換していることになる
逆に、指定参加者は、持っているETFと、現物株詰め合わせを交換することもできる

現物株詰め合わせとETFは相互に交換できるので、本質的な価値は同一となり、現物株詰め合わせの動きとETFの価格の動きは連動する
例えば、現物株詰め合わせがすべてのTOPIX銘柄で構成されていれば、その現物株詰め合わせと交換できるETFはTOPIXに連動することになる

指定参加者に対して発行されたETFの受益証券が、証券取引所に上場され、一般の投資家は、上場されたETFの受益証券を市場で購入したり、売却したりすることでETFの取引を行う

リンク債型ETF

“リンク債”とは、指標などに価格が連動する債券のこと
リンク債型ETFは、指定参加者が運用会社に金銭を拠出し、ETFが設定される

拠出された金銭は、指標などに連動するリンク債に投資されるため、ETFとリンク債の価格が連動することになる

リンク債の価格は、指標などに連動するので、結果としてETFは指標に連動することになる
なお、指定参加者は、ETFを投資先であるリンク債と交換することがでぉり

この方式は、現物拠出が難しい新興国の株価指数に連動するETFなどで採用されている

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ETFの種類

大きく分けて、日本で取引可能なETFは2種類ある

一つは国内で組成され、国内の金融商品取引所(東京証券取引所や大阪証券取引所)に上場しているETFを一般に国内籍ETFと呼び、全国の証券会社で取引が可能

もう一つは、海外で組成されたETF(外国籍ETF)
外国籍ETFのいくつかは国内の金融商品取引所にも上場しているが、大部分のものは海外の取引所に上場しており、特定の証券会社で、特定の外国籍ETFの売買が国内でも可能になっている
海外の取引所に上場しているETFを取引する場合には、その取引所がある国の通貨で取引するため、為替リスクを考慮する必要がある
(例えばアメリカのETFはドルで買うため、ETFを保有しているときに円高になると日本円ベースでは損をすることになる)

国内籍ETFも多様化が進んでおり、日本株の指数に連動するETFばかりでなく、海外の株価指数、例えば米国の代表的な株式指数であるS&P500指数に連動するETFや、中国の株価指数であるCSI300指数に連動する ETF、外国の通貨に連動するETF、金などの商品(コモディティ)の指数に連動するものもある

そしてデリバティブを活用したETFも開発されており、また、日本の株価指数である東証株価指数(TOPIX)などに連動するETFが海外の証券取引所にも上場している

更に、日本の株式でも代表的な東証株価指数(TOPIX)や日経平均株価の他にも色々な指数があり、その指数に連動するETFがある

東京証券取引所では、資産別、規模別、業種別に指数が多数あり、一部がETFに採用されている
また、不動産投信(リート “REIT”)の「東証REIT指数」もあり、その指数に連動するETFも登場している

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世界のETF事情

1990年にカナダのトロント証券取引所に上場した「TIPS35」(Toronto 35 Index Participation Units)が世界初のETFといわれている

その後、ETFマーケットは急拡大し、取引所で取引される金融商品は、ETFだけではなく、商品・コモディティの指数に連動するETC (Exchange Traded Commodities)と、特定の指数に連動するように作られた証券を市場で取引するETN (Exchange Traded Notes)となり、3つをまとめてETP (Exchange Traded Products)と呼ぶ

ETFとこれらETCとETNを合わせ、現在は本数と運用資産残高とも格段に増えETFをはじめETP業界の発展はめざましいものがある

2017年12月末現在、世界中の取引所に、多くの運用会社からあわせて7,178本のETPが上場しており、その運用資産残高は約4兆8,353億USドルにも上る

世界のETPのうち残高の約71%の3兆4,232億USドル、2,116本のETPがアメリカの取引所に上場している

2017年12月末現在、日本の金融商品取引所には、2,758億USドル、210本のETPが上場している

アジアにおいて日本のETF市場は、運用資産残高で6割強(61.9%)の規模

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需給による市場価格のずれ

ETFは、ETFの需給に応じて、発行済み口数が増減する特徴を持っている

その口数が増減することによって需給調整が行なわれる

ETFを市場で買いたい投資家が増える(=需要が増える)と、ETFの市場価格はETFの基準価額(純資産価値の取引単位当たりの価値)に対して高くなる

その場合、指定参加者は、株式を市場で調達し、その株式でETFの設定申込みを行ない、ETFを市場で売却する

そうするとETFは売られ(価格が下がる)、株式は買われる(価格が上がる)こととなり、両者の価格は均衡する方向に力が働く

逆にETFの需要が少ないときには、ETFの市場価格はETFの基準価額(純資産価値の取引単位当たりの価値)に対して安くなる

その場合、指定参加者は、ETFを買い付け、そのETFの中の株式を取り出し、その株式を市場で売却する

ETFは買われ(価格が上がる)、株式は売られる(価格が下がる)こととなり、両者の価格は均衡する方向に力が働く

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ETFの基準価額とは?

基準価額は、発行市場で指定参加者がETFの設定・交換の際に用いる価格のこと

1日1回、ETFの保有有価証券の直近の引け値を使って計算される

よって翌日のETFの取引が行なわれる時間にはすでに、最新の基準価額でも、現在のETFの資産価値とはずれがある可能性がある

また、海外資産を投資対象としたETFは、基準価額の算出に使われる評価為替レートは当日のレートだが、投資対象となる銘柄の引け値は前日の価格をもって計算されるため、更にずれがある可能性がある

ETFは、指数の動きに連動する運用成果を目指す投資信託なので、その基準価額をベースに当日の指数の動きに連動して資産価値が変化している

市場では、その資産価値と同じ価値のところで売買が行なわれるはずだが、需給要因によって、高く売買(プレミアム)されたり安く売買(ディスカウント)されたりすることがある

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ETFと投信のインデックスファンドの違い

インデックスファンドは、1日1回算出される基準価額で、1日1回しか取引きできないが、ETFはそのインデックスファンドを投資家の判断で、金融商品取引所の取引時間内に、株式と同様に相場の動きを見ながら売り買いができる

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