【株・FX用語集】やってはいけない?トレードにおけるナンピンのメリットとデメリットを解説

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ナンピンとは自分のポジションに対してレートが逆行(損が出る方向に動く)したときにポジションを追加すること

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ナンピンはやってはいけない?

ネットやトレード、投資勉強本でもナンピンはやってはいけない投資手法として紹介されることが多い

ポジションの平均取得単価が下がるため、損益が±0になるレートを下げることができる一方、逆行が続いた場合のマイナスが増えるスピードを加速させる行為でもある

このリスクを増大させる手法の側面が強調して解説されることが多く、よくない手法として紹介される

事前に損切りまで含めた計画を持ってリスクをコントロールすることができればナンピンを行っても問題ないが、初心者はしない方が無難

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ナンピンのメリット

ナンピンには主に3つのメリットがある

平均取得単価が下げられる

ナンピンは基準価額が下がった時に買い増しする手法なので、ナンピン買いを行うことで平均購入単価を下げることができる

平均購入単価の計算方法は以下の通り

平均購入単価の計算方法

平均取得単価=取引をした価格/合計lot

例えば、1ドル100円の時に買いポジションを1lot保有し、1ドル90円まで下落してきたためさらに追加で買いポジションを1lot保有した
上の計算に当てはめると(100+90)/2lot=95円

そのため、最初に100円で買いポジションを保有しているが、90円で後からナンピン買いを行ったことにより、95円で買いポジションを保有している状態になる

含み損を早く解消できる可能性がある

ナンピンがうまくいけば、含み損を早く解消できる可能性がある

平均購入単価を下げることで、一番最初に購入した株価まで株価が戻らなくても、その途中段階で含み損が0になる

大きな利益を狙える

先程書いたように、ナンピンをすることで平均取得単価を下げられる

また、投資金額が大きくなるので、株価が上昇すれば最初の1回目の投資だけの場合よりも大きな利益を得やすくなる

例えば、AさんとBさんが100円で1lot(10,000通貨)の買いポジションを保有するとする

価格が90円まで下落してきたときにAさんのみ1lotの買いポジションを追加し、価格が115円で2人とも決済したとする

最終的な2人の利益は以下の通り

Aさん:(115-95)×2lot=40,000円
Bさん:(115-100)×1lot=15,000円(仮に最初に2lot買ったとしても30,000円)

このようにナンピンをした場合としない場合では、取引が成功したときにナンピンをした方がより大きな利益を狙うことができる

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ナンピンのデメリット

ナンピンはより大きな利益を狙うことができるが、取引に失敗すれば大きな損失を出すリスクが高い取引手法でもある

例えば、AさんとBさんが100円で1lot(10,000通貨)の買いポジションを保有する

価格が90円まで下落してきたときにAさんのみ1lotの買いポジションを追加し、価格が80円で2人とも決済をしたとする

最終的な2人の損失は、以下の通り

  • Aさん:-15円(95-80)×2Lot=-30,000円
  • Bさん:-20円(80-100)×1lot=-20,000円

上記のように、ナンピンを行うことで取引に失敗すればより大きな損失となる
(ただし、最初から2lot買った場合より損失は押さえられている)

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ナンピンの活用方法

ナンピンは日経平均株価などの株価指数と相性がいい

個別株でのナンピンも決して悪くはないが、ナンピンと相性が良いと言われているのは日経平均株価やNYダウ、S&P500などの株価指数

これらの株価指数は、中長期で見ると基本的に右肩上がりで上昇しているので、ナンピン買いは高い効果が期待できる

特に、NYダウやS&P500などの米国株は日本株よりも上昇率が高く、ナンピン買いが効果的と言える

ただし、最近人気のあるレバレッジが効いた投資信託やETFで、ナンピン買いを行うのは注意が必要

レバレッジが効いている投資信託やETFでナンピン買いをすると、大きく下落した場合、元の株価まで戻っても投資金額が戻らないことがある

下落した後の戻るスピードなどを考慮したナンピンが必要になるので、レバレッジが効いていないものに対するナンピンが無難といえる

レバレッジのある投信が下落したときの例

例えば、基準価額が10,000円の時にナンピン買いしたとする
その後、投資している株価指数が1%下落した場合、レバレッジが4倍効いている投資信託なら基準価格は4%下落する
この時点の基準価格は1万円×4%=400円なので9,600円
そして9,600円の基準価格の時に投資している株価指数が1%上昇した場合、レバレッジが4倍効いているので基準価額は4%上昇します。
しかし、基準価格が9,600円まで下がっているので、9,600円×104%=9,984円と当初投資した10,000円まで戻らない

ただ下がったから買うではなく相場分析も必要

ナンピンを活用するには精度の高い相場観が必要

精度の高い相場観があれば最初のエントリー時の予想が当たるのでは?という声も聞こえてきそうだが、相場に百発百中はありえない

損切りという考えも持ちながら、相場をみたときにここが増玉のチャンスとみればナンピンという選択をするというのもあり

単なる調整局面なのかトレンド転換なのかを見極める力がある人がナンピンを上手く使いこなすことができる

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ナンピンをする際の注意点

ナンピンは初心者が行うには、リスクが高い手法なので注意点がいくつかある

資金管理を必ず行う

ナンピンはポジションを追加するため、その分抱えるリスクも大きくなる

資金管理を行っていなければ、大きな損失を被り、FX市場からすぐに退場することになる

相場が上に行くか下に行くかの予想するスキルを追求するよりも先に資金管理の知識を付ける必要がある

戦略的にナンピンを利用する

ナンピンをするにしても、ただ単に保有ポジションと反対方向に相場が動いたからポジションを追加するという適当なナンピンはしてはいけない

仮にトレンドが発生してしまった場合、大きな損失を被る恐れがある

何pips逆行したら追加するのか?何回までナンピンしていいのか?どこまで逆行したら損切りするのか?資金の戦略を立ててからナンピンを開始しなければならない

また、相場のトレンド分析も必要になる

なんとなく上がりそうなど、理由のないナンピンをしない

ナンピンをする人に多いのが、1日などの短期で大きく下落した時にナンピンをするパターン

大きく株価が下落した後にすぐに反発すれば、短期で利益を上げられるが、実際そううまくいくものではいので注意が必要

1日で大きく下落した時に、一時的に戻す動きは確かにイメージはあるが、根拠のないナンピンは危険

下落した理由をしっかり分析し、今後上昇する見込みがあればナンピンをするのは有効で

一方、ただ単純に大きく下落したからといってナンピン買いをしてしまうと、さらに大きく下落する可能性がある

また、保有銘柄に対し、保有効果(現状維持バイアス)という今所持しているものを手放すことに強い抵抗を感じる心理効果が働きそれが根拠のないナンピンを助長する場合もあるので、そちらにも注意が必要

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